バトルロワイヤル
「…お茶?」児玉は聞き返した。
「…はい、私茶道部でして…、今たてますのでそこにあるお菓子でも食べててください…」そう言うと隣の部屋でお茶を作りはじめた。
「オレずっと気になってたんだ!」塩脇は机の上のざるに手をのばした。
机の上にはざるが置いてあり、中には袋に包まれた市販のクッキーが入っている。
「…塩脇君、ちょっと怪しくない…?」真弓は手を伸ばす塩脇に小さな声で言った。
「…何が?」
「…だって毒とか入ってたら…」真弓はさっき死にかけたから余計に怪しく思っている。
「………」
塩脇は手を止め、場は静かになった。
(コツコツコツ…)
隣の部屋から聞こえてくる織田のお茶をたてる音が聞こえてくる。
(スッ)
児玉はざるに手を伸ばした。
「ちょっとこじゃまァ!」
(バリン…ボリン…)
真弓の止めるまでもなく、児玉はクッキーを食べはじめた。
「…ぅん。うめぇ!」児玉はおいしそうな笑顔で言った。
「…オレも食ってみよ…」塩脇が再び手を伸ばすと、みんなクッキーに手を伸ばした。
「全然毒なんか入ってねぇよ!」塩脇は言った。
「シッ、聞こえるわよ!」
「お茶ができました!!」隣から織田が出てきた。
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