バトルロワイヤル
「本間に誰もいないな…」更家や児玉達は辺りを見回したが誰もいない。
「…おかしいな…」
(…そー…)
畳の下から誰かゆっくりと出てきたが誰も気付いていない。
「……、動くな…」
『………!!』
中から出てきた女はゆっくりと真弓に近付き、喉仏にナイフを近付けた。
「こ、こじゃま、助けて!!」真弓はプルプルと震えながら児玉に言った。
「この糞女がしゃべんな!!私は織田雅美(おだ まさみ)よ!絶対に優勝するのよ!」
「…織田…」更家はつぶやいた。
更家と織田は同学年なのだ。
「…織田、オレを見ろ!更家だ!五十嵐も登米もおるぞ!…わかるやろ?」更家はゆっくりと織田に近づいた。
「それ以上近づくなって言ってんだ!!」
(…チクッ)
織田はナイフの先を真弓に突き付けた。
「…ぐっ…。…聞いてくれ…。」更家は足を止めた。
「…??」
「…オレ達はお前を殺しに来たんじゃない。助けに来たんだ…。この首輪を見てくれ。」更家は自分の首を指した。
「…首輪がない…。どうして…」
「…ハッキングしたんだ…」
(…スッ)
織田はゆっくりとナイフをおろした。
「…ごめんなさい。お詫びにお茶をごちそうさせて…。」
< 257 / 358 >

この作品をシェア

pagetop