バトルロワイヤル

児玉の作戦

「いや、全員やったら白城達の首輪を外されへんくなるやろ。だからとりあえず大野、薬師寺には残ってもらう。」児玉は大野と薬師寺に指を差した。
「待ってよ児玉さん、僕達も行きたいッスよ!!」大野は叫んだ。
「わかってくれ大野、白城と河村は了承済みや…。なぁ…?」
「…………」
「……うん。そもそも私達のためにしてくれてるようなもんだもん。断れないわよ…。」
白城はさっきからやけに無口だ。
「あぁ。これはお前達2人から聞けば“私達を優勝させる企画”に聞こえるやろ。だから今から向かうのは大野、薬師寺、白城、河村、織田、宮武、…それと真弓だ…。」
「えぇーーウチィ!!?」久しぶりに真弓の叫び声を聞いた気がする。
「当たり前だ。女のお前を行かせるわけにはイカンやろ。」
「こじゃまそこまでウチのことを愛して…」
児玉はオレをチラッと見た。
(…やっぱりあいつ真弓のことが…)オレは何とか心の中で感情を押さえた。
「真弓、よかったな、児玉がお前のことをちゃんと思っててくれて…」オレの口からとんでもない言葉が出てしまった。
「亮佑、オレはそんなつもりじゃ…」
「…児玉……おめでと…」オレはその場で笑ってみせた。
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