年上王子のお嫁さん☆


にっこり笑う安藤さんに

血の気が引いていくのがわかる。



なんだって?


抱いてくれたら諦めてあげる?




……冗談じゃねぇ。





「それは無理です。いい加減にしてください。」



まっすぐ、彼女を見て言ったのにも関わらず

安藤さんは、ニコニコと笑っている。




「…わかってる。
槇原くんが、あたしなんか抱いてくれるワケない…って。」


「……」




だったら…



と、俺が口を発しようとした途端……








「……諦めてあげるかわりに

めちゃくちゃにしてあげる。」






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