年上王子のお嫁さん☆
7、あなただから


「はぁ…はぁっ……」




無我夢中で走って来て…たどり着いたのは

人気のない木の下。




啓飛が、安藤さんと仲良さそうに

二人で……いた。



仕事だって、言ってたのに。

残業で遅くなるって、言ってたのに。


なんで……?



あたしなんかより、オトナで綺麗な安藤さんのこと

好きになった?


あたしのことなんか、飽きちゃった?




あたしはまだ好きだよ……


あんな場面に出くわしても、啓飛が好きなのに…

啓飛は、違うの?





「……ぅ…」



しゃがみ込んで、溢れる涙を拭く。




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