DislikeMan~男なんて嫌い~
俯いてぐるぐる思考を巡らす。
如月さんのことも、薪坂さんのこともそれなりに好きだから、どっちとも言えない。
だけど、まだちゃんと答え出してないのも現実としてあるんだ。
あんまり長い時間いたわけじゃないけど、如月さんのことはなんとなく分かってきた。
そういう意味じゃ、まだよく分かりきってない薪坂さんと行くべきだろうか。
……でも、春瀬から助けてくれた如月さんへのお礼でデートしてるから、やっぱり如月さんといるべきだよね。
本来の目的を思い出して、パッと顔をあげる。
視線を薪坂さんに向けて、少し微笑む。
「すいません、薪坂さん。今日は如月さんへのお礼も兼ねてのデートなんです。
だから、薪坂さんとは行けません」
きっぱり言い切れば、薪坂さんはどこか吹っ切れたような目つきになった。
「仕方ないなぁ。今日は譲るよ、秀弥に」
「当然だろ」
ゆっくり私の腕を離した薪坂さんに、勝ち誇ったような笑みを浮かべた如月さん。
グッと腕を引かれて薪坂さんの腕の中に収まる。
抵抗するだけ無駄のように思えて大人しくしていると、背後から声が響く。
「じゃ、明日迎えに行くよ、恋歌ちゃん。待っててね」
「は、はい…」
頭を押さえられているせいで振り向けなかったけど、とりあえず返事を返す。
足音が遠ざかって、薪坂さんが帰ったことが分かった。