DislikeMan~男なんて嫌い~
「…か…んか……恋歌!!」
「…早苗?」
あ、いつの間にか寝ちゃってたんだ。
薪坂さん、どうなってるんだろう…。
「早苗、薪坂さんは!?」
勢いよく椅子から立ち上がり、早苗に咳き込むように聞いた。
「大丈夫。なんとか昨日乗り切ったから」
「良かった……」
「ちょ、恋歌!?」
ホッとしたからか、急に力が抜けてまた椅子に座り込んだ。
「大丈夫……。ホッとしたから、ちょっと…」
薪坂さんが、なんとか持ち堪えたと分かったら、今度は別の涙が流れてきた。
こんなに涙脆かったっけ、私。
それに……誰かの為に泣くことはあったけど、男の人の為に…しかも、大して面識のない人の為に涙を流すことなんて一生ないと思ってた。
私の男嫌いも、少しずつ直ってきてるのかも知れない。
「薪坂さんの部屋、行ってみよう?」
早苗に声をかけられて、手の甲で涙を拭って立ち上がり、薪坂さんの病室に入って行った。
ベッドで眠る薪坂さんは、酸素ボンベをされて、手にはいくつか点滴の跡が残ってる。
心拍数は正常に戻っているのだろうか、私たちの心臓の鼓動の速さと同じ速さでピコピコと、同じリズムで波打っていた。
それは、痛々しかったけど、確かに今薪坂さんが生きているんだと言うことを知らせているかのようだった。
「頑張って……」
私と早苗は、小さく呟くようにそう言った。