狂愛ラバーズ
「かれんちゃん、土曜日は本当にごめんね。」





あのときはちゃんと謝ってない事を思い出し、頭を下げた。





「あっ…やっ……えぇーと………あのっ、私もごめんなさい。」





顔を上げた時に視線が合い、それで思い出したのか何故かかれんちゃんも頭を下げた。





「お見合いの日…こっ、怖くなっちゃって逃げちゃいました……。その、土曜日も……新名さんの、予定もちゃんと聞かなくて……その、いきなりだったし……お友達一緒だったのに、私…怒っちゃって、自分の事しかかっ…考えっ……て、なくて……ごっごめん、なっさ、い……。」





そこまで思ってくれてた事と、自分を責めて泣き出してしまったかれんちゃんに拍子抜けしてしまった。





土曜日はかれんちゃんを忘れていた僕が悪いのに、怒って当然なのに………。





ああ、どうしようか――――





嬉しくて堪らない自分がいる。





今日合わせて3回しか会ってないのに、かれんちゃんが可愛くて堪らない。





ああ、触りたい…抱き締めたい……。





初めての感情に僕の顔は緩みっぱなし。




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