紙吹雪




歳三の反応に、惣次郎は何かを考えるように左手を口元にあて小さく首を傾げる。


その表情は不思議がっているというよりも、何かを思案しているように見えて。



黙り込んだまま数秒の間そうしていたかと思うと、惣次郎は僅かに一度頷き再び歳三に向き合った。

どうやら納得がいったらしい。




「はい。これを渡してきたのは土方さんの言ってる立花馨で間違いないはずです」




惣次郎の肯定の返事を聞いた瞬間、迷わず歳三の足が走りだす。


後ろから自分の名を呼ぶ二人分の声が聞こえたが、振り返っている余裕はない。




かおが、ここに来た…!?




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