紙吹雪




図星を突かれた二人はギクリと気まずそうに視線を逸らす。


そんな二人に、更に声を大きくして笑う周平。




「ははははっ!いやな、違うんだよ。今日はお前たちに頼みたいことがあってな……まぁ、初仕事ってとこか?」




周平は楽しそうに笑いながら、どうだ?と二人に問い掛ける。




いや、あの、おやっさん。いきなりどうだと言われても…




「仕事…ですか?稽古か何かでしょうか?」




周平の言葉に勝太は首を傾げその内容を尋ねた。

あまりに唐突な"仕事"の依頼に二人はどう反応していいかわからない。

何故自分達みたいな若造に?というのが二人の正直な感想だ。



しかし、周平は勝太の問いに首を横に振る。


そしてその顔から笑みを消すと、真面目な表情で二人に向き合った。




< 80 / 320 >

この作品をシェア

pagetop