兎心の宝箱【短編集】

やがて光が消えると

街は元通りになり

魔物達もいなくなっていました


その様子を見て

ポットは喜びました


でもそれも一瞬のこと

腕の中のココアは冷たいままです



「キミにもう一度

お別れを言わないといけないね」


止まっていた涙がまた溢れてきます



ポットはソッとココアに口づけると




小さくサヨナラを言いました


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