エターニアの冒険者たち ~未来の勇者?~
第三章

いよいよ冒険者

「すげー人が多いなー」

二人はアルデア王国の入り口にある首都、アルデアシティーを観光している。
二人共都に来るのは初めてではない。今までは村の農産物や工芸品を金に換えるために、都の入口にある交易所までしか行ったことがなかった。

「ちょっとあそこの魔法屋に行ってくるね~」
エイルが魔法屋を見つけて走っていった。アルは魔法には興味ないので、近くにある防具屋へ向かった。

「いらっしゃいませ!」
「ファイアとファイアアローください~」
ファイアは対象を見て唱えるだけでほぼ命中する魔法だ。有効範囲内なら、いくら動いても必ず命中してしまう。修行を積んで魔力を高めると、複数の対象を狙うこともできる。
ファイアアローは火の矢を打つ魔法だ。ファイアより威力が高いが、直線に飛んでいくため、命中させるには練習が必要だ。こちらは修行を積んで魔力を高めると、複数の矢を一度に放つことができる。
「はいどうぞ」
エイルは受け取るなり早速巻物を読んだ。
『火の精霊よ。汝の力を我に貸したまえ。ファイア』
『火の精霊よ。汝の力を矢に変え、我の前の障害に浴びせたまえ。ファイアアロー』
読み終わると同時に巻物は消え去った。
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