精神の崩壊
 私は、千春を遊ばせている時についうとうとしてしまい、眠ってしまったのだ。

 30分程だったがそこを突かれ千春をあの女に掠われてしまったのだ。

 私は、目を覚ました時に千春の姿が見えなかった為、辺りに探しに行ったが何処にも千春の姿は見えず、もしかしたらあの場所に戻っているかも知れないと思い戻ってみると、そこに一枚の紙が置いて有りこう書いてあった。

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 貴方の大切な千春ちゃんは

 預かったわ。

 千春ちゃんに逢いたければ

 坂原2丁目に有る喫茶店

 ミューズ迄お出でに為って。

 それから、歩いて来る事を

 お薦めするわ。

        草野 静恵

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 坂原2丁目の喫茶店ミューズは千春と一度行った事が有る。

 此処からでも確かに歩いて行けない距離ではない。

 そして、正春は草野静恵の指示に従いミューズまで歩いて行った。

 店に入ると、女が声を掛けて来た。

 〈待ってたわ、正春……〉
 「静恵か?千春は何処だ!?」
 〈私の家に居るわよ〉
 〈ミューズ……芸術や美術を司る女神の名前……貴方に相応しい名前と思わない?〉
 「皮肉は止めてくれ……」
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