精神の崩壊

再発した精神の歪み

 その後警察は、真田正春を轢き逃げ容疑で指名手配し、草野静恵と真田正春の行方を捜査しだした。

 正春は、もはや轢き逃げ事件の容疑者と為っており、この事は直ぐニュースで報じられた。

 天才画家から、一気に逃亡犯と為った正春に世間は大騒ぎと為った。

 新聞や雑誌やテレビ等では、これまでの事件は娘の命を奪われた女の復讐劇か!?等と一面を飾り、また報じられていた。

 そして、そんな中事件は起こった。

 草野静恵の捜査をしていた本村忠久の惨殺体が発見されたのだ。

 その死体は、腕をもがれて腰から下を切断され、バックリと割れた頭から脳みそを覗かせ、鮮血で赤く染まった状態で山道近くの木の枝に吊されていたのだ。

 その下には、もがれた腕や切断された下半身、引き抜かれた臓器等が散乱しており悪臭を放っていた。

 しかし、そこにはDVDは無く、題名と警察へ対する挑戦文の書かれた紙が貼り付けられていた。

 『題名:照る照る坊主』

 邪魔する者は全て殺す

 正春は私の物

 正春のお陰で私は、病院でも他の場所でも沢山の人達に愛された。

 私を孤独から開放し

 私に光りをくれた人

 私の愛しい人

 だから正春は私が守る

 この世にはびこるゴミ達から

 永遠に……

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