隣にある笑顔
遅刻




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時は4月5日、火曜日。

天気は快晴。気温は20度。


「何と清々しいっ!」


お腹いっぱい空気を吸い込んで、
風早椎名は行きます!


「しいちゃん気をつけてね~」

「行ってくるわ、おばあちゃん!」


しいちゃんことアタシ(椎名)は
玄関で眠たそうにしている
おばあちゃんに手を振って
気持ちよく歩き出した。



アタシ、風早椎名は今年から
めでたい高校1年生となりました。


新しい制服を着て桜並木・・・
ではないけど高校へと向かう道に
アタシは歩き出す。



「~♪~」


花粉症なので若干鼻水をすすりながら
アタシは鼻歌を歌う。


・・・っていうかちくちょう。
花粉症さえなければ素晴らしい
ライフスタートができたのに。


「っち」


軽い舌打ちをしたアタシは
ポケットからティッシュを
取り出して鼻をかむスタンバイ。



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