愛してるの言葉だけで。



1925…

1925…

1925…


目を凝らして4ケタの数字を睨むように見ていた。



「あ、あった…」



何度、確認しても私の番号で間違いなかった。


歓喜のあまり周りの音や歓声が耳に入らなくなった。


3月中旬。
私は高校の合格発表に来ていた。


周りが嬉しさや悔しさで泣く中、



『合格したよ!』



悴んだ手で鞄から携帯電話を取り出し、母や友達に合格の報告メールを送った。


ほっと胸を撫でおろして携帯をパタンと閉じた時だった。



───よかったな。



突然、唐突に聞こえたその声。


周りをキョロキョロ見回してみても、私に話しかけている様子の人はいなくて。


ハテナを頭に浮かべて首をかしげる。


でも確かに男の人の声が聞こえた。


聞こえたというか、頭に響いたような感じで。



気のせい…かな…



受験勉強で最近は寝不足だったし。

うん。


今考えると、不思議な声の始まりはこの時だった。



……もっと早く気づいていれば、幸せな時間はもっと長かったのかな?



もっと貴方を感じていられたのかな?




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