§君に殺されるなら本望§ 〜Smoke junkie〜




中に入ると、適当にパイプ椅子の上に投げ出され、ばさっと何処からだしたのかバスタオルを投げ付けられた。


「扱いがぞんざいだよ杉下くん」



「放置されなかっただけ有り難く思えねぇのかてめぇは」



「ひどいっ!中毒者の仲じゃないっ!」




「どんな仲だよ…」


またまた呆れ顔の杉下くんは自分もタオルで水を拭いていて


そっか


あたしのせいで杉下くんも濡れちゃったんだね。



「ごめんね、」



「…そうだな、くくっ…お前もう少し痩せたほうがいい。腱鞘炎になるかと思ったぜ。」



〜〜〜〜っなんとまぁ


悔しいが何も言い返せない



「冗談だ」






そうして

一通り軽口をたたいたあと
あたしたちに

心地よい沈黙が訪れた。






すっ


と無言で出されたそれにあたしも無言で火を点ける。


じじじっ…



葉が焦げる音さえも

心地いい


やっぱり落ち着く



このゆったりとした感じ





これが欲しかった…



ゆらゆらと立ち上りはじめた煙に目を細める



こんな時が永遠に続けばいい

なんて

柄にもないことを思ったのは






君には内緒だ








(答えがでたらすっきりしちゃった!)

((間違ってんだよ鈍感女。結局振り出しに戻ったじゃねぇか))

(?なんか言った?)

(……耳鼻科行ってこい)




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