愛して 私の俺様執事様!!~執事様は秘密がお好き~

「これ、誰のせい?」

「私ですね」

「あなたのご主人様誰?」

「お嬢様ですね」

「じゃ、私の責任だから、『ご主人様』としてきちんと『責任』果たさないとね」

「……左様ですね」


このひと月で、私もそれなりに言いたいことが言えるようになったんじゃないかと思っている。

ま、それもこれも、この小さな彼の存在のおかげ……というところなんだけど。


「じゃ、行こう」

「おうっ、セリ。オレ様、セリとだったらどこでも行くぜッ!!」


ニコニコニコニコ。

笑顔を交わしあってからくるりと香椎君に背を向けて、マシューの小さな手を取って歩き出す。


マシューが香椎君に向かって舌を出し、アッカンベーをしていようが。
そんな彼に向かって、『ぶっ殺す』と指を立てている香椎君がいようが。


とりあえず、気にしない。


気にしないっと。
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