愛して 私の俺様執事様!!~執事様は秘密がお好き~
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つーか、どハマりな気がする。
頭の中をぐるぐると香椎くんが占領しまくっている。
原因は一つ。
『課題』
そのことに尽きるんだけど、それにしても『らしく』ない。
だいたい、ちょっと顔がいいだけじゃない。
それでもってスタイルがいいとか、それだけの話じゃない。
性格なんて曲がってると思うし、外見いいだけの中身ちゃらっちゃらなかんじの男じゃない。
なのに、なに?
なんだっていうの?
この胸の中でむにゃむにゃ、もやもやする気持ちは一体なんなわけ?
「……ですか?」
不意に話しかけられ、私は思わず立ち上がってしまった。
立ち上がってすぐにしまったと思ったけれど、思ったところで後の祭りで……
「あぁあ……」
膝の上に広げていたお弁当が無残に土の上に真っ逆さまに落ちてしまっていた。
最低、最悪だ。
これも全部あのバカ執事のせいだ。
クソバカ執事、香椎毅臣めっ!!