先輩とあたし


目の前のニヤニヤする遼を見て改めて、俺は大変な事を大変な奴に口走ってしまったことに後悔する。




「へぇ〜。ふ〜ん。そーゆー訳ね。」




「違っ、なんでもねーよ」




「直樹がノロケるなんて生意気」





な、なんだよそれ




「まぁ、俺は伊織に『遼くんの執事姿みたい!!!でも、伊織以外に見られるのは嫌だな…』って言われてさ、こいつ何可愛いこといってんの?とか思ったわけよ」




「………」




ノロケてんのはどっちだよ



「だから俺も正直やりたくなかったんだけど…相原には逆らえねーし…」




遼は一人で話を続ける。




当分抜け出せそうにないな




結局休憩時間は遼のノロケを聞くことで終了した。




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