先輩とあたし
「だから、2人が素晴らしくかっこいいから、女性のお客さん呼び込むにはもってこいでしょ。」




うわっ。なんか、キレそうな雰囲気。




「だったらサッカー部のやつだって「ぁあ、もう、つべこべ言わずに決まったことはやるの!強制よ強制!」





「…分かった」




案の定キレた相原に俺は渋々頷いた。




いや、だってよ?



これ以上反抗したら部活中にボール投げられそうだしよ?




つくづく相原には逆らえない。




ってか俺、逆らえない奴多すぎだろ…




―――――――





というわけ。



ていうか、結局、俺が断れなかったのが悪いんじゃねーか…




俺は小さくため息をついた。



「ため息ついたら幸せ逃げるよ。」



周りはいつのまにか休憩時間になっていて、目の前には遼がいた。



あーなんかまたため息つきたくなってきたかも…




「それ俺に失礼だから」




「エスパーかよ…?」




なんか毎回遼に心のなかでいってるはずのこと読まれてる気がすんだけど




「あれ?前にも言わなかった?直樹は声に出すぎなんだよ。気をつけたほうがいいよ」




「……分かった」




「執事、そんなに嫌なの?」



しれっとした顔で聞いてくる遼。




「嫌にきまってんだろ。第一接客とかまぢ勘弁。それに…」




「それに?」




「優奈が妬くし…」




言い切って思わずハッとする俺。



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