ヒマリュウⅠ 〜03.18-SS【幸せいっぱい】追加〜



別に特別、用はなかったけどさ…。

いきなり呼ばれても困るっつーの。あたしだって抜けられない場合もあるじゃん。



そんなことを思っていると、「失礼します」という男の言葉が聞こえてきて。

着いたことを知らされた。



中に入ると、桃にしたように頭を下げる男。

…と、組長と呼ばれた優しそうな、それでいてどこか人を寄せ付けないようなオーラを持っている男がいた。



「桃」



その組長と呼ばれた男。

…否、あたしのお父さんはあたしの名前を呼ぶ。




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