GODDESS
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そうあーくんはあたしに問うとあたしの返事を待たずに抱き抱え、湯舟から出た。


「立てる?」


フワッと身体を包んだ冷気のおかげで、身体のほてりが少し落ち着く。

けれど、


「ここでシたい。」


なんて、とんでもないことを言いだしたあーくんに目を丸くした。

熱いあーくんの視線。

だけど、それはどうもチラチラと泳いで忙しない。


「…!?きゃあっ!」


あたしはその視線の意味をすぐに理解した。

お互いに一糸纏わぬ姿なうえに、あたしの身体がまる見えだったのだ。


「見ないでっ!」


あたしは慌ててあーくんの瞳を手で覆った。

そんなあたしにあーくんは笑みをこぼすと、静かに床に降ろしてくれて。


「ちぇり、顔、見せて?」


拗ねたように彼に背を向けたあたしに、彼は優しく囁く。


あーくんの馬鹿野郎。
気づいてたなら言ってくれれば良いじゃんっ!


「チェリーじゃないもんっ!」


23歳にもなってこんなことを言うなんて思っても見なかっ…

あたしは自分の言葉にハッとした。


しまったっ!

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