GODDESS
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彼に対する胸の高鳴り、
身体のほてり、
そしてこの感情。

全てがきっと、恋と呼ぶに値するものなのだろう。


「そう言えば、もうすぐクリスマスね。ちょうど良いじゃない。誘ってみたら?」


行動にしないとね、とナツメは付け加えて、あたしの肩を叩いた。


「ちえり、ファイトよ!あたし先行くから。化粧直しておいでね。」


そう言った彼女の表情から自分の顔が酷いことになっているのは容易に想像できて、


「頑張る。ありがとね。」


あたしの言葉にガッツポーズをくれたナツメにしっかり頷いて、あたしは化粧室に向かった。


誘うって…


それから化粧室に入り、アイラインをひきながら、先程のナツメとの会話を反復していた。


クリスマス?
今日って何日だっけ?


自分に無縁なものとなっていたビックイベント。

あたしは腕時計を確認すると目をむいた。


クリスマスって明日じゃん!
嘘…今日イヴだったの?


ここ一週間、彼とのことに向き合いたくなかったあたしは、必死に仕事に打ち込んでいた。

結果、それが曜日感覚を狂わせ、自分の首を絞めることになっていた。


どうしよう…

とにかく、今日も定時に終わるように頑張ろ!

考えるのはそこからね!

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