俺様先生と秘密の授業【完全版】
 顔の作りだけは、世間一般の平均より、ずば抜けて良いけれど。

 カルい雰囲気と、いろんな意味でガキっぽい言動に。

 狼の一員としては、今一つ情けないカンジの早瀬倉先生も。

 バイクに乗ってた時だけは、ちょっとカッコ良かった。

 沈黙の狼を引退して、バイクを降り。

 チームカラーの黒ツナギを脱いでから。

 そんなカッコ良い先生には、二度と出会ってなかったけれど。

 今日の先生は、その時の面影がちょっとある。




 ……それだけ、緊張しているんだ。




 沈黙の狼が。

 本当は、どれだけ怖い集団なのか、判っているから。

 早瀬倉先生は、他の先生達の集団から完全に外れると。

 今、この場でのリーダー格の人間に当たりをつけて、すたすたと近づいて行った。

 そして、ここからじゃ、先生が何を言っているのか、なんて聞こえないけれど。

 指を道と、あたしのいるファミレスの方に差し、学校から出ていけ、と言っているようだった。

 族の方も、先生の言うことにおとなしく従う気になったのか。

 バイクのハンドルに手を掛けた……と思った次の瞬間!

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