丘の上より




アクマは丘の頂上に戻り、大きな木に話しかけた。





「―――あなたの仕業ね。」





『そうだよ。』





「そうやっているから、私に変な出来もしない噂がたってしまうのです。」





アクマは木にそっと手を当てた。




『僕はあの人の奥さんの言う通りにしただけだよ。』





「…仕方ない子ですね。」





木を撫でる。





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