千景くんは幼なじみ
結局その日は、自分の部屋の窓に鍵をかけた。

…ちーちゃんが、窓から入って来られないように。






でも、そんな防御は必要なかった。

ちーちゃんが窓を叩く音は、一度もしなかった。




最近、一緒に帰って

ちーちゃんの機嫌が良ければ…

窓からうちに入ってくる。





ちょこちょこっと喋って、すぐ自分の部屋に帰ってっちゃう。

それか、うちのリビングでくつろいで…テレビばっかり見てたり。

そのうちお母さんが、ご飯食べていきなさいって言い出して

ちーちゃんとうちの家族で、食卓を囲む。




そんな、日々。







でも、今日はメールも電話もナシ。

どっちもしないなら、部屋に来てよ…。






自分から鍵をかけておきながら…

そんな事を思ったり。








メールも電話もない。

隣だから…

またいつでも会えるから…

そんな馴れ合いの関係から始まった私たちの付き合い。




それも、良くなかったのかな?




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