千景くんは幼なじみ
チョコの魔法
「ひゃあ、ドキドキしたぁ」

部室前を離れ、またグラウンドに戻ってくる。

梓とワタルくんは、肩を並べ…楽しそうに喋っていた。

ワタルくんの身振り手振りがいちいち大きいから、薄暗くてもすぐ二人を見つけ出せた。

私たちが戻ると、二人してニヤニヤ。

「どこ行ってたの?」

「えっ?ちょっと…水飲みに…」

勘ぐられてそう。私の言葉に、梓はワタルくんと顔見合わせて笑っている。

すかさず千景がワタルくんに、

「そろそろ帰ろーぜ」

って、言ってくれた。

ほっ。

梓に突っ込まれたら、全部喋っちゃいそう。

ワタルくんの前でとか、恥ずかしいし。







結局、ワタルくんと梓とは門の所で別れた。

ワタルくんは、梓にちゃんと確認してから手を繋いでいて…

何だかそれが、すごく可愛かった。

突然何の前触れもなしに肩組んできそうなタイプなのに。ワタルくんって。

梓を楽しませようと必死な感じが、私の知ってる彼とは…別人だった。

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