千景くんは幼なじみ

「好きなヤツは、いる…」

うわ。

ドキドキしたっ！





ちーちゃん、それって…私？






見つめられ、ドキドキバクバク。






私、だよね？







「何、その期待したカオ」

…げ。

最悪。






「期待なんかするワケないでしょーっ！？何その言い方っ」

「あ、違うんだ？残念」






えっ、残念？

何、それ。

じゃあ…やっぱり。






「そー言えば、結愛んコト可愛い～つってたぜ。先輩が」

「へっ？」

「お前とはクラス違うんかな。瀬尾さん」

瀬尾…。聞いた事あるよーな、ないよーな。

「知らないよ、そんな人」

「うわ～、ひでぇっ。何度か授業で同じ班になったつってたぜ？覚えてねーんだ」

「…興味ないっ」

私が興味あるのは…

ちーちゃんだけだよ。





「ふーん。瀬尾さん、結愛にかなり入れ込んでたけど、まだなぁんもアクションしてねーんだ」

ちーちゃんは、私の顔をそおっと覗き込む。