千景くんは幼なじみ
「へ?…あぁ、私もびっくりした」

穂積は目線を上に上げ、少し口を尖らせる。

…だよねぇ。

千景くん、偉そ~だよね。穂積の弟に何の恨みがあるんだか。

きっと…逆恨みだよ?

「穂積さっき突然いなくなるから怒って消えたかと思って、びっくりしたよー?ホントごめ…」

「いや、ちょっと焦って…」

穂積は何だかソワソワしている。

え…

何を焦ったの?







「あいつさー、私見て…女だってわかった」






え?女?

「そんな…当たり前だよ~、穂積は女の子…」

「あのカッコしてる時、女子しかいない試合に行っても男と間違われんだよ…。なのに、あいつ私の事…姉って言った」

ちょっと待って。

それは…

私の友達だって思ったからでしょ?





でも、確かにあの時の穂積の見た目は、知ってる人でも男の子に間違える時がある。

あんまり気にしてなかったけど

ちーちゃんは…確かに姉って言ってた。



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