クルースニク
「あの、、、用事思い出しちゃって、、やっぱり、、、帰るね、、、服は彼女さんとかに、、、、、あげて?」

本当は服を持って帰りたかったが、命のほうが大切だ。

「そんな事言わないでさぁ、、、」

彼がジリジリと私との間を縮める。

「いやッ、、、来ないでっ!!」

彼は、また笑ってる。

でも目は奥まで血の海が広がっているかの様な恐ろしい物だった。

私は部屋中を逃げ回った。

彼が直ぐ近づけないように、手当たり次第机や椅子で道を塞いだ。

でも相手は男。

私は何度も扉を押したり引いたりしたが、鍵がかかっていて開く事は無かった。

いつの間にか彼は私の後ろに居て、振り向きざま鳩尾を蹴られた。

そして私は意識を失った。

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