雑用部+α
「それにしても…」
―どう対処すべきか。話し合いは、まず無理だろ。
新たなトラブルを生む可能性もあるし。
「うーん…」
―あっ!!
猿渡に一つの考えが浮かんだ。
※
放課後
雑用部部室。また哲と猿渡の二人がいた。
「沖川唯に別の男性を好きになってもらう!!?」
驚いた声を出したのは、哲の方だ
「ああ、それだったらお前へのストーカーなんて止めるだろ?」
「…どっちが心踏みいじってんだか…」
「ん?何か言ったか?」
「いいや…別に…」
「そっか。で、誰を好きになってもらうかだよな…」
考え込む二人。
「あ…」
先に口を開いたのは哲だった
「何かいいのがいるのか?」
「お前」
一瞬、沈黙が訪れた。猿渡は暫く考えたあと答えた
「…まぁ、いいよ」
「マジかよ?」
「沖川唯の顔にもよるけどな」
「最低な考えだな」
「おまえに言われたくはない」