雑用部+α



「キャッ!!!」

路地裏で、少女らしき悲鳴が聞こえた。

すぐ近くには、縄を持った少女が立っていた

「私の者をたぶらかして…お仕置きしてあげる」


そう言うと、持っていた縄を少女の首にかける

「さよなら」


―ゴキッ




朝。
先生が深刻な顔をしながら、みんなに言った
「えー昨日の晩に、三年二組の相田倖さんが、不審者に襲われました。今は入院しています」

この後、極めて悪質やら何やらを言って、SHRが終わった。


猿渡の中には、ある考えが浮かんだ。
いや、それはないよな、と考えを否定したいのだが、どうしても沸いて出てくる

「おい、秀吉」

哲が深刻な顔で近づいて来た

もしや、と思ったが、敢えて聞かなかった。

「相田倖って子、俺の従兄弟でさ、もしかしたらあいつが勘違いして…」


考えが、確信となった。

「…」

「俺の…せいだよな?」

珍しく、困った顔をする哲。普段のふざけた態度とは大違いだ

「落ち着けよ。まだ決まったわけではねーだろ」

「俺、直接話してくる」

「いや…待てよ」

行こうとする哲を慌てて引き止めようとしたが、哲は猿渡の言葉を聞こうとしない

「下手に動くと余計に変なことになるかもしれねーだろ!!おい、待て!!」


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