雑用部+α

ストーカー事件から一変、平和な日常を謳歌する猿渡。

「今日の雑用は、学校の周辺の美化活動だ」

と、紙に書いてある内容を、読む猿渡くん。

「以上。―って、誰もいないんだけどな」


部室には、猿渡以外、誰もいなかったとさ。
ここ最近、ウン子といい、山田といい全く部活に顔を出していない

「ま、いいか。一人でやろう」

猿渡はそこに置いてあった、軍手とビニール袋を持ち、外に出た。



「それにしても、あいつら部活をサボるなんて、どういう神経してんだ。全く、けしからんなー」


愚痴を言いながら、草の間にあるゴミを取っていく

「ゴミもいっぱいあるし…ポイ捨てすんなよな!!」


とついつい大声を出してしまう猿渡くん。

ここから、猿渡は心の中で、怒りをぶつけ始める

つーか、何がストーカーとか不審者だよ!!いつからそんなシリアスモードの話なんだよ!!
そんなの聞いてないぞ。
俺は雑用しながら、ほそぼそと暮らしていきたかったんだよ

なにが不審者だ!!
なにがストーカーだ!!

結局のところ、俺、なんの活躍もしてないじゃん!!!


何が、コメディだ!!
何が、シリアスだ!!

くそっ!!
俺本当に主人公なのか?
よく目立つ、脇役みたいな感じじゃね?

主人公を引き立てる、名脇役じゃね?

ははっ。自分で言っておいて、照れるな
"名"脇役だぞ?

名だぞ?名。


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