煌めきの瞬間


「誰かと笑い合ったり、時には怒ったり。何かをして楽しいとか、胸が苦しくなるとか‥そういう小さな事、一つ一つを大切にしたい。
そして向き合ってる相手に、その時の思いを正面から伝える事が出来たらって‥‥」



今までのわたしは周りばかりを気にして、そうする事が出来ないのはいつも誰かのせいにしてた気がする。


周りの友達が自然と口にする言葉がわたしにとっては眩しかったり、時には痛かったり。

‥‥羨ましかったんだ。







「春香って純粋だね」


「え‥‥?」


「わたしね、今までそんな事考えた事もなかった」


「そっ、そうだよね?! こんな当たり前な事が出来ないわたしってやっぱり変だよね!!」


「ううんっ!! そうじゃなくって‥‥」




首を大きく振った美鈴は、わたしの手をぎゅっと握った。



「お昼に話したように、わたしにも友達って呼べる人がいなかったでしょ?
けどね、春香みたいに言葉にするほど考えてなかった」



美鈴‥‥。




「そういう事一つ一つを大切にしようって、ちゃんと考えてる春香は純粋で素敵だよ」



美鈴の優しい瞳は、わたしの胸の中を見つめてくれてるみたいだった。






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