煌めきの瞬間
「じゃあ、このままだとスカートが脱げるの?」
「いや、それはどうか‥‥。破れる音がしただけで、実際どうなってるかはわからないんで‥‥」
わたしのスカートはこの塀の中で、一体どうなってるんだろう。
「待ってて。今女の先生呼んで来るから」
え‥‥?
スッと立ちあがり、歩き出した安藤さんの背中が遠くなる。
待って‥‥
今、ここでまた一人きりになるなんて心細い。
一人にしないで!
「安藤さん!」
叫んだわたしは、また泣き出しそうになってた。
だって、ここに来てくれた人が安藤さんじゃなかったら、もし変な人だったとしたら、わたしは生け贄みたいなものだったよ。
もしこの後変な人が現れたら‥‥わたし怖いよ。