煌めきの瞬間



「隼人のこと……――

好き……」



好き、と言った美鈴の横顔は、本当に本当にかわいかった。

赤く染まってる頬の色は、美鈴の心の色なんだろうな。



美鈴に声をかけようとした時、美鈴が静かに口を開いた。



「だからね……どうしても知られたくないの」


「え……?」


「今の関係が壊れる事が怖いの……」



制服の胸元をぎゅっと掴んだ美鈴は、少し潤んだ瞳をわたしに向けた。




想いを知られる事が怖いって気持ち、

わたしにもわかる。


それが恋心なら、尚更怖いって思うんだろうな……。



けど……

「咲坂さんにはずっとその想いを伝えないの?
両想いかもしれないよ?」



わたしから見た二人は、本当に微笑ましくて、あったかくて……心が繋がってるように見えてたよ。



だけど美鈴は、首を大きく横に振った。


「今のままがいいの……」





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