きらい。だから好き。
私は。

私に嫉妬してくるミキが恨めしくて堪らないんだと、
だから嫌な気持ちがするんだと、思い込んでいた。

苦しくて切ない気持ちも、『嫌』と言えないせいだと決め込んでいた。


でも、違った。


私がこんなに思い悩んでいるのは、始めからミキのせいなんかじゃなくて──

ハルには、私を、特別だと思って欲しかったからなんだ──……。 



だから、嫌いだった。



私以外にも、あの笑顔を振りまいているハルが、私は嫌いだったんだ──……。


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