Bad Girl~不良少女~
玄関に向かって歩いていると、廊下は気持ち悪いくらい静か。
もうすぐ授業が始まるけど、先生が来てないクラスがほどんどで、耳が痛くなるくらい騒いでる。
それなのに、廊下にいると、静かでたまらない。
というか、一人だけ取り残されたような感覚。
「あれ。稜ちゃん?」
てっきり栗崎だと思って呼ばれた声に振り向くと、そこには意外な顔があった。
「綾村…」
教科書を両腕に抱えた綾村が階段の途中に立っていた。
うちと目が会うと嬉しそうな顔で階段を駆け下りてきた。
「どこ行くの?帰るの?あ、サボりか」
一方的に喋って、輝いてる目でうちの返事を待つ。
なんか、イメージと違うやつだな。
もっと地味なやつだと思ってたのに。
「お前こそ、何してんだよ。授業始まんぞ?」
「移動教室なんだけど、遅れちゃって」
「遅れちゃってって……。行かなくていいのかよ」
意外と変な人だな、綾村。