Bad Girl~不良少女~
奄美さんには構わないように言って、とりあえず栗崎の部屋まで行く。
もし、寝室にいたらうちの声は届かねぇけど、声かけるだけかけておこう。
栗崎の部屋の前で深呼吸してから、扉を叩くけど、中から応答はない。
でも、なんとなく、ちゃんと栗崎はうちの声が届く距離にいる気がした。
扉に背をつけて、ゆっくり声をかけた。
「……なぁ。うちらこのままでいいのか?ずっと気まずいまんまでいいのか?
っていうか……違ぇな。うちが勝手に怒ってんだ。
栗崎とやっと付き合えるようになったのに、許嫁がいるなんて聞かされて、うちにそれを伝えてくれなかったことにキレて。
別に、お前に許嫁がいようが婚約者がいようが、うちの気持ちは変わんねぇのに…。
知ってるか?お前の親父がうちの家下に入れようとしてること」
中からはなんの反応もないけど、それでもうちは話続ける。
「親父に、どうにかしてその計画止めてこいって言われた。
そんなことすれば、お前の親父に嫌われることは目に見えてて、うちの親もお前と付き合ってること知らねぇから、もしばれたらきっと接近禁止命令出される。
お前は、そうなってでもうちと居てくれるか?」
言うと同時に手をぎゅっと握りしめた。
それでも、中からの反応はなにもなくて、少しイライラが募る。
……結局、あいつにとってうちは、どうでもいい存在なのか?