学校では教えてくれない"不倫学"
魅力的だからほしいとか、一緒になれば幸せだろうとかいう低次元な発想では、たとえ一緒になれても、長つづきすることはないでしょう。

なぜならそれは、今しか見ていないからです。

不倫の恋から愛に進めたい場合は、相手が、あなたの過去も未来も、すべてを賭けるに値する「人間」なのか、しっかり見極める強い意識が必要です。

でないと、相手のこわれかかった家庭の再現になってしまいます。

今さら返せないものを、せめてお金という形でもいいから「返してほしい」と言うような関係になりたいですか?

お金がダメというワケではありませんが、そうなってはもう、そこに愛はないでしょう?


恋愛全般でもそうですが、とくに不倫の恋で大切なのは、努力の回収をしようと思わないことです。

なぜなら、あなたが相手のためにしてきた分だけは、相手はゼッタイに返せないからです。

W不倫でもなければ、あなたと相手ではおかれている立場がちがいます。
あなたが「してあげてる」ことが多い状態では、対等な関係をきずけません。

ですから、もしそのような状態になったら、いくらあとで返してくれればいいと言っても、「マトモな人間なら」あなたとの関係を終わりにしたいと告げます。

あなたの努力や未来に「今」報いることができないのがツラいのです。

あなたにはそれが本末転倒のように見えても、相手は、自分が今の家庭でイヤな想いをしながら生きることになっても、あなたには、もっと幸せな想いをしながら生きてほしいと願っているからです。

そこにはまちがいなく、「愛」があります。

離れてても想いやれる愛だからこそ、愛のない家庭という、形だけの愛よりも尊く、大切にしたいと思うのです。

そういう不倫の恋ならば、愛が生まれたと言えるのです。


それは、一緒になることが愛だと考えがちなあなたには、受け入れがたい発想かもしれません。

ですが、相手は、自らの結婚の体験から、愛とは、一緒にいるという形だけではないと気づいたのです。

そんな人が、「自分の都合にあわせて当然」なんて、思うハズもありません。

逢えたことに感謝し、一緒にいられることが嬉しくて、ひとときでも愛しあえる瞬間があれば、生きててよかったと実感する・・・不倫の「愛」とは、こういうものなのです。
< 80 / 86 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop