はないちもんめ
「はぁー!!もう良い!!」

私は素直に
謝る事にした。

そんな空気を
乗せたまま
フェリーは
目的地の港に着く。

港に着くと
サザエ
アワビ
ハマグリの
おみやげをどうぞと
うたった看板を
あちらこちらに
目にする。
この辺の
景色も数年前と
変わらない。

変わったのは
時間ぐらいだった。

この港から
車で1時間ぐらい。
私は海岸沿いを
車を走らせた。
しばらく海岸沿いを
走ると徐々に
海岸が見えなくなる。
そして
車道も狭くなり
カーブも多くなる。
いわゆる
山の中の車道。
海岸沿いを
走っている時は
車は多かったものの
この狭い車道も
数年前と変わらず
昼間だというのに
車が点々としか
走っていないのも
変わらない。

30分ぐらい
走っただろうか・・
青い稲穂が
風に
揺らされながら
まるで
私達を出迎えている
様だった。

「はたけ、いっぱい、あるね」

恵が
揺れる稲穂を
見ながら伝えてくる。

「畑じゃないよ。田んぼって言うんだよ」

恵は早紀の顔を見ながら言葉の意味が
分かってない
様子だった。

「たんぼって、なぁに?」

早紀は
優しく恵に伝える。


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