たべちゃいたいほど、恋してる。
とにかく、それほど異端扱いされていた龍之介に近づく女など一人もいなかったのだ。
そんななか
『大上くん!』
周りの雰囲気に臆することなく無邪気な笑顔で声をかけてきた少女。
それが彼女との出会いだった。
彼女は龍之介にとってとても珍しい存在で。
互いに何か思うところがあったのだろう。
二人が恋人という関係に納まるまでそう時間はかからなかった。
それが中学二年の夏前のこと。
だが、もより恋愛に関して極めて真面目な性格の龍之介である。
当然ながら、そう簡単に関係が進展するわけなどあるはずがない。