たべちゃいたいほど、恋してる。
聞こえたのは携帯のボタン独特の機械音。
(…ん?今なんかピッって…)
聞き慣れたその音に嫌な予感がした優衣がそーっと携帯を覗き込めば、画面に映っていたのは【発信中】の文字。
「えぇぇぇええええ!!!???」
(う、嘘!?え、なに!?どうしよう!?通話ボタン押しちゃったの!?)
パニックになる優衣をよそに携帯の表示は【呼出し中】に切り替わり無常にもコール音を鳴り響かせる。
(ふぇぇぇ…どうすればぁ……き、切っちゃえばいいかな?…いや、でもそしたら大上くんに失礼だよね…で、ででででも、出ちゃったらどうしよう!?…あ、留守電になるの待てば…)
プツ
『………はい』
(出ちゃったよぉぉお!!!!!!!!!!)