たべちゃいたいほど、恋してる。
先程とは違う柔らかい声色で紡がれた言葉。
電話口からの龍之介の声に優衣の緊張は高まるばかり。
それでもなんとか勇気を振り絞り口を動かす。
「あ、あの…急にごめんなさい。い、いいい忙しかったでありますですか…?」
緊張のあまり言葉を噛みまくるうえ、おかしなことになっている優衣の日本語。
(あぅぁ〜…は、恥ずかしいよぉ…)
『…………くっ』
それが面白かったのかなんなのか、電話の向こうで龍之介が笑ったのがわかった。
喉の奥で小さく笑う龍之介の声は何故か色っぽい。
「わ、笑わないでぇ…」
龍之介の笑い声にドキドキしながらも恥ずかしさが極まった優衣の顔は真っ赤に染まり目にはうっすらと涙が溜まる。