射しこむ光りはかわらない
二人なら。
『 人は一人じゃいきられない

何度も耳にした事のある台詞。

人は一人でいきている・・・。

こっちは気持ちを指しているの?

生まれてから

教えられる訳じゃない
疑問を感じた時。

息をするみたく
その言葉は 刻まれいた。

けれど


二人なら

二人でなら生きていける?

二人のままに死んでいける?

二人っきりで


僕はたしかめるよ

それが 間違いだと
気づいても。



現像した写真。

二枚一組。

頼まれた写真はそのために同じだけ現像してきた。

プレゼント

ネガさえ取られなければ写真を渡す事はなんの問題もない事に後になってから気がついた。

自分の写したものを見して欲しいなんて、言われたのは初めてだった。

嬉しかった。

自分じゃない誰かがあのライブで同じ事をしても、同じように頼まれたとしても。

今自分の分以外に、もう一度写真を現像してきたのは間違いなく自分だった。

国分 恭子に頼まれたのは間違いなく自分自身だった。

イロの気持ちは舞い上がっていた。


今日は何もする事はない日。
自分の部屋
1DK
イロは携帯でbutterflyのライブの日程を検索する。
同じライブハウスの一番早い日に印をつける。

壁に立て掛けられたコルクボード
店にあった一番大きいもので、畳み一枚分ぐらいある。
そこにCDケースと同じサイズのカレンダーが六枚はってあった、一枚に二カ月ぶんの日付が印刷され 、三分の二をフランス人形の写真がしめていた。

フランス人形が別に好きなわけじゃなくて、直感で購入した。
直感は的中
六枚とも気にいっている。

その隣には今までイロが写したが写真が所狭くとめられていた。

その他にお気に入りは引き伸ばされ、天井に星座、花や木、自然の風景が貼付けてあった。
人を撮った写真は、この間の国分恭子の物がコルクボードにお気に入りを三枚だけ貼付けてあった。
イロの今までに撮り続けた写真達の中に国分恭子の写真が少し間隔を開けて張られている。
それは国分恭子の写真がおさまる為に存在があるみたいだった。




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