アスファルトと空
もう一つ思い出した。

世の中の女性向け漫画は夢を見すぎているハッピーエンドが多いこと。
そんなに世の中の恋愛が全て成就していたら、縁結びの神様はリストラにあっているに違いない。

特に思ったのが、ある単行本のお見合いの話。

『一目逢ったその日から、恋の花咲くときもある』

そんな言葉が正にピッタリ!という内容。
トントン拍子で事が上手く進んでいく。

バカバカしい!!
でも羨ましい。

結局のところ、私は無い物強請りの僻み根性が強い女だということだ。
やっぱり愛惜しくて仕方のない、そんな私。

毎日学校も行かず、バイトもせず、クサクサと腐っているか、電話で愚痴を溢しているか、ビデオを観ているか。
そんな単調な日々が続いている。
だから腐っているのだ。

まわりに腐っている蜜柑があるわけでもない。
ただ、箱の中に1個忘れ去られた蜜柑が腐っている。

その1個が私。

そうやって自分を卑下して楽しんでいるのかもしれない私って、なんてサディスティックでマゾヒストなのかしら。

そう思うと、意味も無さ気に甘美な香が漂うな感じがこれまた心地良い。
う~ん、正に自己満足。

自己満足?

なら、何故そんなにも腐っているのかしら?私。

あら不思議。
また一つ疑問が増えたわ。
ふふふ、おかしい。


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