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「ちょっ!紫希!?」


後ろに乗っかったままの紫希を落とすのはさすがに可哀想だったので、
私はおとなしく乗せたままにした。




けど・・・
少しだけだけど・・・




重い・・・・




「し、紫希。朱嘉、つぶれちゃうから・・・」


そんな私を見るに見かねたのか、紅乃が助けてくれた。


「あ、重かった!?ごめんね」


紫希は可愛らしく手を顔の前に持ってきて私に謝ってきた。


「大丈夫だよ。それに、紫希重くなかったし」


私は笑ってそういった。


「それにしても10周はひどくない!?藍華ちゃんとか紅乃ちゃんとか朱嘉とかは運動神経いいからいいけどさー・・・」


と、紫希はぶつぶつ文句を言っている。


「まぁまぁ。さっき聞いたんだけど、来週から亜美ちゃん帰ってくるんだってさ。だからもうちょっとの辛抱だって」


藍華は苦笑しながら、紫希の頭をなでる。


・・・亜美ちゃん?


「え!?亜美ちゃん帰ってくるの!?」

「藍華。本当?」


紫希と紅乃は気のせいか、少し嬉しそうな顔で藍華に詰め寄る。


「そうらしいよ?川崎先生が、さっき言ってたし」


三人は、きょとんとしている私を知って知らずか、話続ける。


「ねぇ、明?」

「ん?」


私は、隣でのんびりしている明に話しかけた。
みると恵一はいつの間にか、他の男子のところに行っていた。


「亜美ちゃんって誰?」

「あぁ。そっか。朱嘉は知らないのか」


明は妙に納得した顔でうなづく。

あたりまえじゃん。最近転校してきたばかりなんだもん。


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