colors
ハッハァッ
グラウンドを走り出してしばらくしていると、さすがに話をしながら走る人はいなかった。
紫希のようにあまり運動をしない子達は、時々歩いたりしている。
藍華と紅乃は流石に運動をしているだけあって(藍華は元女子バスケ部だったらしい)私同様上位に位置している。
「っし、完走ー!」
私は皆より一足早く完走した。
「朱嘉」
「明、恵一」
私が鼓動を落ち着かせるために歩いていると、座って話をしていた明達が声をかけてきた。
「朱嘉足速いねー」
「まぁね。結構運動は得意だし」
私は二人に近付きながら汗を拭う。
「なんか部活とかしてた?」
明は私を見上げながら聞いてくる。
「ううん。何も」
「ふうん」
「まじで?足速いから、してたのかと思った!」
恵一は少し驚いたように私を見るが、明はさして驚いた様子はなかった。
「朱嘉ー!!」
「藍華、紅乃」
私より少し遅く走り終えた二人が息を整えながら近付いてきた。
「走るの速いね。驚いちゃった」
藍華はそう言ってまだ走る紫希を探しているのかグラウンドのほうを見た。
「ねぇ、そんなに私って運動出来なさそう?」
さっきから意外だといわんばかりのせりふを聞いてる気がする。
それに周りから早く走り終えた私を、驚愕の目線が痛い。
「んー、ほら。朱嘉ちっちゃいから」
ニッと満面の笑みを浮かべて明は私の頭をなでた。
「っ!こらッ!子ども扱いするな!!」
私は恥ずかしくてその手を振り払おうとする。
が、誰かが後ろから抱きしめてきたせいでそれもかなわなかった。
「うわぁ!?」
「つーかーれーたぁぁぁぁ」
その誰か。は、やっと走り終えた紫希だった。
グラウンドを走り出してしばらくしていると、さすがに話をしながら走る人はいなかった。
紫希のようにあまり運動をしない子達は、時々歩いたりしている。
藍華と紅乃は流石に運動をしているだけあって(藍華は元女子バスケ部だったらしい)私同様上位に位置している。
「っし、完走ー!」
私は皆より一足早く完走した。
「朱嘉」
「明、恵一」
私が鼓動を落ち着かせるために歩いていると、座って話をしていた明達が声をかけてきた。
「朱嘉足速いねー」
「まぁね。結構運動は得意だし」
私は二人に近付きながら汗を拭う。
「なんか部活とかしてた?」
明は私を見上げながら聞いてくる。
「ううん。何も」
「ふうん」
「まじで?足速いから、してたのかと思った!」
恵一は少し驚いたように私を見るが、明はさして驚いた様子はなかった。
「朱嘉ー!!」
「藍華、紅乃」
私より少し遅く走り終えた二人が息を整えながら近付いてきた。
「走るの速いね。驚いちゃった」
藍華はそう言ってまだ走る紫希を探しているのかグラウンドのほうを見た。
「ねぇ、そんなに私って運動出来なさそう?」
さっきから意外だといわんばかりのせりふを聞いてる気がする。
それに周りから早く走り終えた私を、驚愕の目線が痛い。
「んー、ほら。朱嘉ちっちゃいから」
ニッと満面の笑みを浮かべて明は私の頭をなでた。
「っ!こらッ!子ども扱いするな!!」
私は恥ずかしくてその手を振り払おうとする。
が、誰かが後ろから抱きしめてきたせいでそれもかなわなかった。
「うわぁ!?」
「つーかーれーたぁぁぁぁ」
その誰か。は、やっと走り終えた紫希だった。