colors
―side明―


あちゃー。とられちゃったよ。


「明っ。残念だったな♪」

「まぁ、しゃーないって」


俺の気持ちを知っている恵一は俺の肩に腕を乗せて、軽く励ましてくれている。


「しっかしまぁ、山梨って敏感なんだなぁ」

「ってか女子はそこらへんに敏感じゃねぇか」

「香狩サンは気づいてないみたいだけど」


 恵一はしししっと笑って腕を頭に回した。


「あの様子じゃぁな」


俺は軽いため息をついた。
まぁ、そんなとこも


「可愛いんだなぁ」


っておい!!


「とか思ってんだろ?」


俺の心を読んだ恵一が、ニヤニヤしながら俺を見る。


「・・・っ。どーだか?」

「素直じゃねぇなぁ」


そんな言い合いをしながら、俺たちは歩いていった。


だってしかたねぇじゃねぇか。

あの笑顔にやられちまったんだからよ。

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